無料ブログはココログ

最近読んだ本

« 二川滋夫氏のパケットマジック | トップページ | 第10回ICMコンベンション »

2009年9月26日 (土)

パスパスケース

Photo 先日放映されたNHKの白洲次郎のドラマ、白洲の喚問シーンの国会議員役が黒部進・森次晃嗣・団時朗で笑わさせていただきました。キャスティングしたスタッフ、絶対特撮ヲタだろう^_^;

閑話休題、テンヨーのマジック用品は毎年新製品が出るかわりに、製造中止となるものも数多くあります。中には、なんでこれが製造中止なの?と思えるものもあります。そんなわけで、今日のネタは、製造中止になったものの中でも私のお気に入りの逸品、1991年に発売された下村知行氏考案の「パスパスケース」。

要は「仕切り」の部分が透明になったパスケースタイプのヒンバーワレットなのですが、仕切りが透明になったことにより、面白い現象が可能になっています。説明書では次の3つのマジックが解説されています。

アニマルイリュージョン

箱の絵が描かれたカードをパスケースの透明ポケットの部分に入れておきます。次に、それぞれゾウ、ライオン、キリン、マジシャンの絵が描かれているカードの中から観客に1枚を選んでもらい、そのカードをパスケースの透明ポケットの上に置きます。ケースを一度閉じてオマジナイをかけてから開くと、観客が選んだカードに描かれていた動物(あるいはマジシャン)は消えてしまい、透明ポケットの中の箱の絵の中に入っています。さらに違うカードを選ばせ、もう一度箱の中のものと入れ替えることも出来ます。

本当の名刺交換

観客からもらった名刺が一瞬でパスケースの透明ポケットの中に入り、同時に中に入っていた術者の名刺が外に出てきます。

お札倍増法

千円札を4ツ折りにしてパスケースの中に入れます。一万円札を4つ折りにしてその上に乗せ、パスケースを閉じてオマジナイをかけてから開くと、千円札も一万円に変化しています。

「アニマルイリュージョン」と「お札倍増法」は、ヒンバーワレットの原理を知っていてもちょっと引っかかるのではないでしょうか。

1_2  で、この「パスパスケース」、マニアには評判が良かったらしく、発売から2年後の1993年には、素材を合皮から本皮に変えたものが「ワイルドウォレット」の商品名で限定発売されました。こちらには、「パスパスケース」の説明書で解説されていた上記の3手順の他に、新たな手順を解説した「ワイルドウォレットブック」が附属していました。

「ワイルドウォレットブック」収録の新手順は、以下の6つ。カッコ内は考案者(敬称略)。

ラッキーカード(山田直弘)

術者は、裏向きのトランプが1枚入ったパスケースを取り出し、テーブルの上に置いておきます。1組のデックから2人の観客に1枚ずつカードを選んでサインをしてもらい、また元に戻してもらいます。術者はデックをシャフルしながら「選ばれたカードを指先の感触で探し出す」と言って1人目の観客のカードを探し出します。同様にしてもう1人のカードを探そうとしますが、失敗してしまいます。しかし、最初からパスケースの中に入れてあったカードを取り出してみると、それは2人目の観客が選んでサインをしたカードです。

エド・ブラウンの手順の改案。

スリーカードワイルド(伊藤秀明)

術者は、2枚のエースと1枚のジョーカーを示した後、ジョーカーをパスケースの中に入れますが、ジョーカーは一瞬でケースから抜け出してしまいます。次にジョーカーとエースがパスケースの中で入れ替わり、最後にはエースが2枚ともジョーカーになってしまいます。

ケースの特性を最大限使った手順。ギミックカード付き。

フュージョン(和田祐治)

ハートのエースとハートの2を入れてパスケースを閉じ、再び開くと、エースは真っ白なカードになり、2だったカードは3になってしまいます。タイトルどおり、2枚のカードが融合してしまったわけです。

エキストラカードをケースの中に隠す原理が面白いです。ギミックカード付き。

カードエスケープ(野島浩)

パスケースの中に一瞬でハートのエースが現れ、また消えてしまいます。消えたエースは術者のポケットの中から出てきます。このエースを入れてケースを閉じますが、エースはケースを貫通して外に出てきてしまいます。

上記のフュージョンでも使用された原理も使った出現消失のルーティーン。最初の出現方法が面白い。

カッティング エース(鈴木徹)

術者は、クラブのエースと3、ナイフの絵が描かれた3枚のカードを取り出し、エースと3を入れてパスケースを閉じます。ナイフのカードをケースに差し込んで中のカードを切るジェスチャーをした後、ケースを開けると、エースのマークの部分がくりぬかれています。さらに3だったカードは、縦にマークが4つ並んだ「4」のカードになっています。

鈴木氏らしいユニークな現象。エキストラカードを使わない手順構成も見事。ギミックカード付き。

過去へのトランスポ(下村知行)

術者は、パスケースの透明ポケット中に入った自分の「過去の写真」を見せます。そしてさらに3枚の写真を取り出します。それぞれの写真には、ロープ、コイン、カードを持った「現在の術者」が写っています。この3枚の中から観客に1枚を選んでもらい、パスケースの透明ポケットの上に置いて一旦ケースを閉じ、オマジナイをかけてから開くと、「現在の術者」の写真に写っていたアイテムが消えてしまい、「過去の術者」の写真の中に移動しています。

アニマルイリュージョンと同じ原理のマジックですが、術者の写真を使うことによって、面白いストーリーになっています。

「パスパスケース」の方は絶版ですが、「ワイルドウォレット」は時々思い出したように再販されているようです。

« 二川滋夫氏のパケットマジック | トップページ | 第10回ICMコンベンション »

テンヨー」カテゴリの記事

マジック」カテゴリの記事

マジックグッズ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/211343/46313023

この記事へのトラックバック一覧です: パスパスケース:

» 戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱 [戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱]
戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱の最新動画や評価レビュー、攻略情報なら「戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱」へ! [続きを読む]

» 戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱 [戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱]
戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱の最新動画や評価レビュー、攻略情報なら「戦国絵札遊戯 不如帰 -HOTOTOGISU- 乱」へ! [続きを読む]

« 二川滋夫氏のパケットマジック | トップページ | 第10回ICMコンベンション »

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

お気に入り手品製品